1月19日に米ミステリー作家協会から著書「容疑者Xの献身」が、
今年の「エドガー賞」最優秀小説候補に選ばれた人気作家の東野圭吾さん。

同賞は「ミステリーのアカデミー賞」と呼ばれる権威あるもので選考結果は4月26日発表とのこと。

そしてタイミング良く、
1月20日当日発売の「歪笑小説」(集英社文庫)の全国紙の広告や電車の中刷り広告中に、
「もうネタ切れ。業界の皆様、御安心ください。もう書きません」という、東野さんの直筆メッセージが載った。

これは「出版界の裏話をブラックに書く」ことをもう書かないということだが、
非常に内容といいタイミングといいタイムリーでしたな。

この短編小説集にゴルフ小説なんかあるはずがないが、ゴルフに関する作品があった
のでこの本は久々にamazonで発売前から予約注文をして読んだわけです。



そんな日本を代表する人気ミステリ作家東野圭吾さんの最新刊のゴルフ小説?の書評です。

歪笑小説 (集英社文庫)歪笑小説 (集英社文庫)
(2012/01/20)
東野 圭吾

商品詳細を見る
集英社刊 2012年1月

<内容>
「東野圭吾、いきなり文庫で登場!

新人編集者が初めての作家接待ゴルフで目の当たりにした、”伝説の編集者”の仕事ぶりとは。
単発のドラマ化企画の話に舞い上がる、若手作家・熱海圭介のはしゃぎっぷり。
文壇ゴルフに初めて参加した若手有望株の作家・唐傘ザンゲのさんざんな一日。
会社を辞めて小説家を目指す石橋堅一は、新人賞の最終候補に選ばれたはいいが・・・・・・。
小説業界の内幕を暴露!!作家と編集者、そして周囲を取りまく、ひと癖ある人々のドラマが楽しめる、全12話の連続東野劇場。」

<目次>
伝説の男/夢の映像化/序ノ口/罪な女/最終候補/小説誌
天敵/文学賞設立/ミステリ特集/引退発表/戦略/職業、小説家の12編



この「歪笑小説」は東野圭吾さんの怪笑、毒笑、黒笑に続く「笑小説」シリーズの最新作で、
「小説すばる」2011年3月から11月掲載したものをいきなり文庫化した本ですな。

え~正直に告白すると、人気の東野圭吾氏の作品は今まで1冊も読んだことがなかった。
ミステリ作品を読まないこともあるが、ゴルフ本を読むだけで精一杯で余裕がないのだな。(笑)

で、この新刊書に上記のようなゴルフを題材にした内容があるので今回初めて手に取ったわけだ。

ただ、この小説の紹介にゴルフの話が載っているのを知ったが、
彼はアーチェリー、剣道、野球、スキージャンプ、スノーボード等の
スポーツを題材にした作品はあるのだが、ゴルフが趣味とは初耳でしたな。

東野氏は人気作家でもあり、文壇でも日本推理作家協会の理事長としてもはや重鎮にもなってるわけで、とうとう文壇ゴルフ界に進出したわけか?などと思いながらゴルフ書評家の立場から読み始めたわけだ。

この作品をゴルフ小説と呼ぶのには異論もあると思いますが、なんせゴルフ小説が少ないんで。(汗)

で、この作品の中でゴルフに関するものは二つ。

「伝説の男」は新人編集者が初めての作家接待ゴルフで目の当たりにした、”伝説の編集者”を描いた作品で、「序ノ口」は 文壇ゴルフに初めて参加した若手有望株の作家・唐傘ザンゲのさんざんな一日。

ただ「伝説の男」内ではゴルフは一つのエピソードにしかないし、「序ノ口」にしてもゴルフの一日を描いた作品だが、ゴルフより先輩作家とのエピソードがメインだったのであまり面白くなかったな。

この短編集の中では、灸英社書籍出版部の伝説編集長と編集者達と、
若手ハードボイルド作家熱海圭介と若手ミステリー作家唐傘ザンゲが主人公。

出版業界の裏話と編集者の生活、そして性格が正反対の新進作家熱海と唐傘のエピソードが笑わせてくれますな。

東野圭吾さんってこんな面白い人なのか感心しましたな。

この作品集の中では「小説誌」と「戦略」がワシは好きです。

小説誌は誰もやまないので大赤字なのに、連載しているものを単行本出版時に修正する、いわば下書きを堂々と出して読者をだましているという中学生の追及に、編集者が締め切りがあるから作家は書くダメ人間だと叫ぶ話が面白かったな。

この本は作家と編集者、出版界に関しての裏話と本音が一杯で、新文学賞が誕生する過程、作家の変人ぶりとそれんを相手にする編集者の苦労、また新人作家の印税とか原稿料とか扱いとか新人賞が選ばれる秘密などが書いていますので、小説家志望の方などにもお勧めですな。

これを読めば小説家になろうという気はうせると思いますが。(笑)

また書き下ろしの架空巻末広告が秀逸で、書名とあらすじが見事でこれらを読みたくなります。


え~、ワシのこの本の評価は★★★★です。(満点は★五つ)
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コメント

Re: No title

藍色さん、コメントどうもです。

真面目な書評ですね。
ワシのはゴルフ面から見ているので異端です。

え~申し訳ないですがトラックバックはしない主義なんで。(汗)

URL | dell92 ID:-

No title

こんにちは。同じ本の感想記事を
トラックバックさせていただきました。
この記事にトラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。

URL | 藍色 ID:-

No title

   東野 圭吾   盗作・剽窃 疑惑!!!



http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4087467848/ref=cm_cr_pr_btm_link_1?ie=UTF8&showViewpoints=0&sortBy=bySubmissionDateDescending


 歪笑小説 (集英社文庫): 東野 圭吾: 本



 > これは、以前私がブログに載せていたバンド・ストーリーの小説作家版ではないか?!

 ミュージシャンの成長モノと業界人のやりとり、どうやって売れるかという苦悩、ジャンル分け・・・

 全部そっくりそのまま置き換えただけだ!



 全て、音楽業界とミュージシャンとの関係を 文壇と作家との関係に置き換えただけじゃないか?!




 直木賞作家も遂にここまで堕落した?!

 ネット上での他人がブログに連載していた小説の内容を音楽・ミュージシャンという設定をそのまま作家・小説に置き換えるだけで出版してしまうなんて・・・


 もう出版の良心も作家としてのプライド・誇りも何も無い?!


      世も末

URL |    東野 圭吾   盗作・剽窃 疑惑!!! ID:-

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「歪笑小説」東野圭吾

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