ゴルフ小説を探していて見つけた情報が、

『2000年「新潮」10月号特別企画 英米ゴルフ小説ベスト5  翻訳・解説 芝盛行
「ゴルフは人生」――。巨匠から新鋭まで、練達の筆がゴルフをめぐって人生の機微を描き出す。
本邦初、ゴルフ・ファン必読の特別アンソロジー。』

「ザ・プロ」        ジョン・アップダイク
「カスバートの一撃」    P・G・ウッドハウス
「ミスター・フリスビー」  リング・ラードナー
「幻のカード」       ジョン・ケンドリック・バングス
「私達がお互いを知る年」  イーサン・ケイニン

・・・・魅力的なゴルフ短編が揃っていて読んでみたいが、残念ながら見つからないんだなぁ。


え~海外のゴルフ小説のうち非常に面白いのがP・G・ウッドハウスのゴルフ短編小説集だ。

ワシが今まで読んだのが、
「P・G・ウッドハウスの笑うゴルファー」
集英社刊 2009年 原題:Wodehouse on Golf  1920年~1950年作品と、

「ゴルフ人生」
日本経済新聞社刊 1981年
原題:The Clicking of Cuthbert (Golf Without Tears) 1922年作品

そして、読めてなかった最後のゴルフ短編集をやっと、やっと読むことが出来ました。(笑)

2014210
ゴルきちの心情 (1983年) 創土社刊 1983年
著/P.G.ウッドハウス、訳/古賀正義
原題:The Heart of a Goof (Divots) 1926年発表

1 ゴルきちの心情 (The Heart of a Goof)
2 高価な賭け (High Stakes)
3 ヴォスパーとの修交 (Keeping in with Vosper)
4 チェスター我を忘れる (Chester Forgets Himself)
5 魔法のプラス・フォア (The Magic Plus Fours)
6 ロロ・ポッドマーシュの目覚め (The Awakening of Rollo Podmarsh)
7 ロドニーの失格 (Rodney Fails to Qualify)
8 ジェーン、フェアウェイを外す (Jane Gets off the Fairway)
9 ロドニー・スペルヴィンの改心 (The Purification of Rodney Spelvin)


やっと読めました。
この本は約30年前の作品なんで、もはや古書の類です。

今まではこんな古い本はふつう図書館で借りるんです。
ワシの住む岡山県は県内の市町村及び大学等の図書館がずべてネット管理されてて、ネットで蔵書状況が確認できるのですが、ただこの本だけは県内図書館どこにもなく、仕方なくamazonの中古で一番安いところで3,000円で購入したわけですわ。

で、このP・G・ウッドハウスのゴルフ短編集の特徴は、上記2作と同じく、
まず最初にお決まりのゴルフ倶楽部の最長老メンバーが人が聞いていないのに捕まえて、ゴルフにまつわる恋愛・結婚など愛すべきゴルきち達のエピソードを独り言のように喋り出すパターンがあって、

そしてその語り口とエピソードがユーモア&ウィットに溢れてて思わず笑ってしまうわけ。

この本を読んでて思ったのは。これは正しく日本の落語と同じ構成だな。
まず最長老メンバーが話を聞かせるメンバーを見つける導入部が落語でいう「枕(マクラ)」。
そこから話が始まり起承転結があって最後にオチがあって笑わせるわけ。

彼の本は出版して数カ月で忘れ去られる多くのゴルフ本と比べ、
約90年後に東洋の日本の片田舎でオッサンであるワシが読むぐらいの名作です。

この中では、「ヴォスパーとの修交」での奥さんとするゴルフの苦痛、連作である「ロドニーの失格」「ジェーン、フェアウェイを外す」「ロドニー・スペルヴィンの改心」でのゴルフ好きの恋人二人の前にロマンティックでうさんくさい詩人があらわれたために巻き起こるあれこれなどが笑えたな。

基本的には本当にゴルきちばかり登場します。

ただ3作も読むと、一番の面白いのは語り部であるクラブの「最長老メンバー」です。

だれかをつかまえては長々と思いで出話を強引に聞かせるわけで、毎回生贄がいます。(笑)
逃げようとするのをつかまえて、老人の繰りごとのように相手の迷惑考えずに話しだします。

P・G・ウッドハウスの本はゴルフ好きで夏坂健さん好きな方に是非お勧めしたいな。

興味ある人は、古い「ゴルフ人生」と「ゴルきちの心情」は読むことは難しいですが、
比較的手に入りやすい「P・G・ウッドハウスの笑うゴルファー」をまず読まれることがオススメですな。

P・G・ウッドハウスの笑うゴルファーP・G・ウッドハウスの笑うゴルファー
(2009/04/24)
P・G・ウッドハウス

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P・G・ウッドハウス(Pelham Grenville Wodehouse)は誰なんだと言われれば、

『「モンティ・パイソン」や「ミスター・ビーン」の源泉ともいわれる20世紀を代表する世界的なユーモア作家で、特に教養のあるイギリス紳士からは愛好されたようで、「イギリス全国ウッドハウスの本のないクラブはない」とまで言われるほど人気を集めたといいます。
 またミステリの世界でも黄金時代の代表的作家の一人アントニイ・バークリーの作風に大いに影響を与えたり、彼の創造した執事ジーヴスを参考にしてドロシー・L・セイヤーズがピーター卿と従僕ヴァンターのシリーズが誕生させたりと、その影響力は図り知れないものがあります。
 聖マイケル聖ジョージ勲位を持つヘンリー・E・ウッドハウスを父にもち、ダルウィッチカレッジを経てオックスフォード大学名誉文学博士になりました。
 そして大学を卒業後はロンドン銀行に勤め、その傍らに副業としてユーモア・ミステリを発表していましたが、その副業からの収入の方が多かったために1903年に銀行を退職して専業作家となります。
 執事のジーヴスやマリナー氏、 エムズワース卿の登場するブランディングズ城シリーズ、更には新聞記者のスミス氏やユークリッジなど数多くの楽しく愉快なキャラクターを登場させて長編や短編を発表、軽妙な語り口と絶妙なオチで幅広い層から絶大な支持を獲得しました。』とのことです。


え~ワシのこのゴルフ本の評価は★★★★です。(満点は★五つ)
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