ワシが最近一番気に入ってる連載漫画が福本伸行の「新黒沢 最強伝説」

2013年11号からビッグコミックス連載の漫画で、「新」っていうくらいだから、
その前に第1部「最強伝説 黒沢」全11巻があって、第2部にあたるのがこの漫画。

最後の戦いから8年間の昏睡状態から目覚めて始まるのが「新黒沢」。

50代のさえない運の無い不器用なオッサン黒沢が体験する底辺のホームレス社会でのしょーもない出来事あれこれ。

それを大金持ちの漫画家福本先生が楽しげに描くのだ。(笑)

新黒沢 最強伝説 1 (ビッグコミックス)新黒沢 最強伝説 1 (ビッグコミックス)
(2013/11/29)
福本 伸行

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これはねぇ、福本伸行先生お得意のギャンブル漫画より、はるかに面白くてぶっ飛んでいます。

福本さんはこのしょーもない漫画を描くために産まれてきたのかと勘違いするほどノリノリです。(笑)
またこのビンボーくさくてどうでもよいようなエピソードの数々が哀愁を帯びてるので笑わせてくれます。



まっ、これはいずれどこかで真面目に書きますが、
今日の本題は、最近たまたま読んだ森秀樹作品です。

その前にワシが今まで読んだ好きな森秀樹作品は、

青空森 墨攻森 kajyo.jpg sinkozure.jpg sositekozure.jpg 

「青空しょって」(1987年 - (完)、週刊少年サンデー)
「墨攻」(原作:酒見賢一、脚本:久保田千太郎、1992年 - (完)、ビッグコミック)
「花縄(かじょう)」(原作:小池一夫、ビッグコミック)
「新・子連れ狼」(原作:小池一夫、2003年 - 2006年、週刊ポスト)
「そして - 子連れ狼 刺客の子」(原作:小池一夫、2007年 - 、時代劇漫画 刃-JIN-&ガッツポン)

「青空しょって」以外は原作有作品で、描き込んだ画とよく練られたストーリーが深く絡み合って読ませます。
また画の質感に凹凸や濃淡がありますので、壮大なストーリーにひき込まれる作品群です。

ゴルフ漫画「青空しょって」の後半からこの画風になり、小池作品でさらに憧れる小島剛夕を思わせる画風になりました。

そして今回読んだのがタイトルにある南條範夫の時代小説「駿河城御前試合」を原作とした連作短編集です。

腕
腕~駿河城御前試合~女剣士磯田きぬ (SPコミックス SPポケットワイド)
(原作:南條範夫、2011年 - 2012年、戦国武将列伝、リイド社)

この作品「腕 -駿河城御前試合-(かいな するがじょうごぜんじあい)」は、wikipediaによると原作:南條範夫・作画:森秀樹による日本の時代劇漫画で、『戦国武将列伝』(リイド社)にて、2011年2月号から2012年12月号にかけて連載された全4巻の漫画の中の1巻です。

で、今回読んだのはその4巻を改めて編集した「腕~駿河城御前試合~女剣士磯田きぬ 」(SPコミックス SPポケットワイド)編です。

原作はwikipediaによると「寛永6年(1629年)に駿府城の徳川大納言忠長の面前で行われたという11番の御前試合を描いており、11番のうち8組に勝敗あり、3組が相打ちとなっている。ただし駿河城御前試合では真剣をもって行われ、各試合の敗者は死し、相打ちでは両者が死すという悲惨な結末となっており、南條範夫の残酷物と呼ばれる作風を象徴している。」とのことです。


本の構成は、
1.鼻
2.女剣士 磯田きぬ
3.石切り大四郎(「破幻の秘太刀」改題)
4.望郷
5.鬼無朋之介の秘密《前編》
6.鬼無朋之介の秘密《後編》
7.そして試合後を描いた後記(12P)

■剣の名声と裏腹に女の魔性に触れ嫉妬に悩んだ大四郎が最後に秘太刀で・・・・石切り大四郎
■案山子の如き衣装で戦上で一世を風靡した伝説的剣豪・仏法僧の正体 ・・・・望郷
■「つきなし」と呼ばれた鬼無月之介が妻の死と引き換えに授かった忌み嫌われた双子の兄弟の人生・・・・鬼無朋之介の秘密

しかし、たまたまワシが読んだこの巻のほとんどが原作にない森秀樹のオリジナルスト―リー。

どの作品も因縁のある敵同士の業の深さと罪の重さをにじみ出しながらの御前試合で生死を分ける対決。
そしてその舞台で女剣士磯田きぬと「鼻」の禅知内供と隻脚の多情丸達と再会エピソードなど。

どれも原作がない作品群ですが、森さんも謙虚に自らこれを自信作と語っているように、ワシもこの作品集はとても気に入りましたな。


アシスタントもいない、そして親しい漫画家もいない孤高の劇画家森秀樹。
上記の作品の読んだ後に、作者森秀樹さんのあと書きを読むと更に心に沁みましたな。

三十数年前にこの西條八十の詩を胸に上京した作者森秀樹さん

西條 八十 「蝶 (てふ)」 

 やがて地獄へ下るとき、
 そこに待つ父母(ちちはは)や
 友人に私は何を持つて行かう。

 たぶん私は懐から
 蒼白(あをざ)め、破れた
 蝶の死骸をとり出すだらう。

 さうして渡しながら言ふだらう。

 一生を
 子供のやうに、さみしく
 これを追つてゐました、と。



この蝶は西條八十には詩であり、森秀樹さんにとっては漫画であったと推察されます。
不器用にはてなき夢を追いかけた男の人生の儚さとプライドを感じさせますな。

後日その前の物語を読みました。

カイナ森
腕~駿河城御前試合~無明逆流れ (SPコミックス SPポケットワイド)

「腕~駿河城御前試合~ 1 (SPコミックス) 」と「腕~駿河城御前試合~ 2 (SPコミックス) 」の2冊が一つになった本で、「無明逆流れ」、「がま剣法」、「判官流疾風剣(疾風陣幕突き)」、「飛竜剣敗れたり」、「忍び風車(風車十字打ち;改題)」、「被虐の受太刀」と収録されております。

やっと全体像が見えてきましたな。
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