先日サンテレビで見た日本最古のオープン競技である「関西オープンゴルフ選手権」。

藤本と同スコアだった小田孔明が最終18番池越えパー5でイーグルを奪って決着をつけたわけですが、この大会では09年からローアマに中部銀次郎杯が贈られていて、その最後の表彰式でプレゼンターを務めていたのが奥さんの中部克子さんだったことに驚いた。

そこで、次のゴルフ本は昔に読んだんですが、まだ書評を書いてなかったし、
最近ちくま文庫版が出たので、久しぶりに中部銀次郎を読み返したゴルフ本の書評ですな。

悠々として急げ: ゴルフをもっと深く、もっと楽しむ38章 (ちくま文庫)悠々として急げ: ゴルフをもっと深く、もっと楽しむ38章 (ちくま文庫)
(2013/06/10)
中部 銀次郎

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筑摩書房刊  2013年6月
<内容>
「不世出のアマチュア・ゴルファーが、晩年に自らのゴルフ人生を振り返りながら、ゴルフについて思うところを淡々と語った。「つねにミスを想定せよ」「無心の強さ」「飛ばないから勝てる」「欲の弊害」「スイングに絶対の規範などない」などなど、変わらぬ中部イズムが貫かれている。ゴルフがうまくなるとはどういうことか、を常に考え続けた天才の言葉があふれる一冊。 「ゴルフがうまくなるとはどういうことなのか」を、生涯追求し続けた天才アマチュア・ゴルファーの言葉があふれる一冊。写真も多数あり、ゴルフ場を哲学者のようにたたずむ姿が印象的です。解説は、共に日本代表として海外でも闘った阪田哲男さん。中部さんの素顔を垣間見られます。 」

<目次>
「クラブを1本だけ持って父のラウンドについて歩き、ラフや林の中で振り回していたのが、わたしのゴルフ事始めである。」、「大人のような同伴競技者の間で、ほとんど無我霧中だった。それは、自分の世界だけに集中していたことでもある。」、「ゴルフは経験と熟練がものをいうゲームだといわれるが、ある意味では、経験を積むと次第に思うようにならなくなっていく。」、「ミスが起こることを想定しないでプレーをするから、ミスが起こったときに心を乱すのではないか。なら、つねにミスを想定せよ。」、「ボビー・ジョーンズがクラブハウスの前でサイン会に応じたのである。わたしが早速、その列に並んだのは言うまでもない。」、「世の中にはニクラウスのようなゴルファーがいる以上、自分は世界を目指すことなど考えてはならない。井の中の蛙でいいのだ、ただ日本国内だけでは人に負けないゴルファーになる。」、「中村寅吉さんは言うのである―。「なあ、銀、ゴルフはな、2オン2パットでもパー、3オン1パットでもパー、4オン0パットでも同じパーなんだよ」、「タイトルは2度獲って初めて価値があるのだとすれば、わたしは再度、このタイトルに挑戦しなければならないのである。」、「それで、ゴルフ以外の遊びにも目を向けるようになった。」

<著者/中部銀次郎(なかべ・ぎんじろう)(1942-2001)>
「山口県下関生まれ。甲南大卒。1960年、18歳で日本アマ初出場。62年初優勝、以後64・66・67・74・78年と17年にわたり通算6勝。67年には西日本オープンでプロを斥け優勝。他にも数々のアマタイトルを掌中にし、「プロより強いアマチュア」と称されるほどだった。青木功を始め、数々のプロゴルファーとも親交があった。著書に『わかったと思うな』(ちくま文庫)、『もっと深く、もっと楽しく。』(集英社文庫)、『中部銀次郎ゴルフの神髄』(日経ビジネス人文庫)等がある。 」


この本は初版2002年5月日本文化出版から刊行された下記単行本の再版文庫本です。
悠々として急げ悠々として急げ
(2002/05)
中部 銀次郎

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「ゴルフクラシック誌」で連載後に日本文化出版から単行本化された「もっと深く、もっと楽しく」(1987年7月)と「新編もっと深く、もっと楽しく」(1997年7月)が好評を得た中で、この本も「ゴルフクラシック誌」連載後に単行本化されたもので、

あと書きは仲の良かった編者菊谷匡祐氏で、今回再版文庫本化で巻末にはトップアマの後輩阪田哲男氏の解説が追加されています。中部銀次郎氏は2001年12月14日59歳で逝去されたわけで、中部本人による最後のゴルフ書です。

ワシは今までこのブログで中部銀次郎氏のことを色々書いてきたわけで、
「中部銀次郎の信者じゃないけど」『中部銀次郎夫人の「夫・銀次郎が遺したもの」』『「中部銀次郎のゴルフ・プリンシプル」と中部銀次郎スウィング動画』などありますが、
中にはChoice(チョイス) 2011年 2月号 付録である幻のスウィング動画もあったんだけどねぇ~削除されましたな。残念です。

この本の中では中部銀次郎氏の代名詞にもなった「festina lente 悠々として急げ」 の由来や、世界アマでボビー・ジョーンズとの出会い、また日本アマの話とか、NHK番組でのジャック・ニクラウスとのエキシビジョンなどの有名な逸話とともに中部流のゴルフの考え方が記述されています。

「悠々として急げ」という言葉の由来はラテン語であり、「悠々」と「急げ」という相反する意味の単語を連ねたこの言葉の意味としては「急がば回れ」ということらしいが、背筋がピンと伸び紳士であった凛の人中部銀次郎にはぴったりですな。

そして肝心の久しぶりに読む返した感想は、う~む、今となってはこの本も少し内容の古さを感じさせますね。
やっぱり中部本を何度も読んでいるので既知のことばかり。仕方ないけど。

それに2000年頃から中部銀次郎本が人気になり、取り巻き編集者たちが神格化した著作を次々と出し、週刊GD誌が「銀のゴルフ」とかいう親しみやすいコミック版も出したりとか世に溢れかえったので、少し食傷気味なのは否めない。

昔はシングルやハンディ10台の必読本だったんだけどね、今はアベレージでも知ってるわけで。

この本では身長170cm、体重55kgというゴルファーとして恵まれない体格ながら、日本アマチャンプ6回という大記録をもち生涯アマチュアゴルファーとしてゴルフに向き合った中部銀次郎が、すべてのゴルファーが持つべき心構えを説いているわけで、金持ちでゴルフしかしていなかったとか色々批判はありますが、アマチュアゴルファーとして学ぶべきゴルフの流儀やゴルフ論にはとてもタメになるものが多いです。

斬新な言葉もありませんが、より上質なゴルフを探求する真面目なゴルファーのために聖書的な本にまでなっています。

最後に今まで出版社が数多くのエピソードを重箱の隅から隅までをほじくりかえして、もうネタ切れの中部銀次郎本ですが、あと残るは奥さんの中部克子さんの「夫・中部銀次郎の思い出」本だけですな。

出すとすればGD社か日経か?この本が出版されたらワシは必ず買います。(笑)


え~ワシのこのゴルフ本の評価は★★★です。(満点は★五つ)


また、このちくま文庫のゴルフシリーズは、「ゴルフ「ビジョン54」実戦編」、「ボビー・ジョーンズ ゴルフの神髄」、「ゴルフ「ビジョン54」の哲学」、「ゴルフの風に吹かれて」、「ベン・ホーガンが「モダン・ゴルフ」で明かさなかった秘密」、「ゴルフのメンタルトレーニング」、「わかったと思うな ―中部銀次郎ラストメッセージ」、「禅ゴルフ ―メンタル・ゲームをマスターする法」、「ベン・ホーガン パワー・ゴルフ─完璧なスウィングの秘訣はここにある」など納得のゴルフの名著揃いです。

ワシは「ベン・ホーガン パワー・ゴルフ─完璧なスウィングの秘訣はここにある」以外は読んでますが、センスの良い本当にゴルフの名作の再版シリーズです。
自称ゴルフ本書評家(笑)のワシですが、このシリーズはどれから読んでもお勧めですな。老眼の方でもこの文庫本は意外に読めますよ。

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