お盆明けですが、出社してみたら、地獄の9月+10月になりそうな面倒くさい仕事の山が押し寄せています。

で、テンションガタ落ちですので、何も前フリもなく愛想もなく、次のゴルフ本書評コーナーへさっさと行きます。


今回は5月のピーター・アリスのゴルフ小説 「デューク」以来の、待望のゴルフ小説を見つけたので、さっそく書評を。

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向かい風でも君は咲く (光文社文庫) 文庫 – 2015/4/9
喜多嶋 隆 (著)

光文社刊  2015年4月

<内容>
「ゴルフ場研修生の哲也は県警本部の河本から、日本女子アマで優勝した高校生の夕花の専属キャディーとして身辺警護を頼まれる。5日前に夕花を名指しした脅迫状が届いたのだという。
 2カ月前に公開イベントでアイドルが矢を胸に撃たれる事件が起きた。同一犯からの脅迫状らしい。貧しい母子家庭で育った夕花にとって、間近に迫った大会はスポンサー企業を獲得するためのまたとないチャンスで、彼女に欠場の選択はない。経営者が倒れ休業中のゴルフ練習場で寝起きする夕花の登下校や、練習に付き添う日々が始まった。数日後、哲也は車を尾行されていることに気づく。衆人環視のゴルフ場で展開する緊迫サスペンス。黒い影が無数に迫り来る…。哲也は夕花を守り切れるか?息つく間もない極上のサスペンス長編!」

<著者略歴/喜多嶋隆>
「5月10日東京生まれ。牡牛座のO型。明治大学卒業。コピー・ライター、CFディレクターを経て、第36回小説現代新人賞を受賞してデビュー。現在、湘南・葉山に居を構え、執筆と趣味の海釣りに励む日々を送る」





待望の喜多嶋隆ゴルフ小説です。
ただワシは不覚にも気づいたのは出版4ヵ月後だったけど、見つけたらすぐアマゾンで注文して読みました。

今までに読んだ喜多嶋ゴルフ作品は、以下の通りで、基本的に、ハワイとか湘南など海のそばで、
主人公が一生懸命生きて、まわりの人は良い人で、読後に爽やかな風が吹くというワンパターンな小説が多いわけで。
ただ、それが癖になる人もいて結構ファンが多い作家ですね。

「あの虹に、ティー・ショット 」(光文社文庫)(2008/5/13)
「バンカーなんか怖くない 」(光文社文庫)(2008/12/9)
「She Is Wind―彼女は風のように」(光文社文庫)(2011/3/10)
「地図を捨てた彼女たち」(角川文庫) (2012/3/24)
「かもめ達のホテル」(角川文庫)(2013/03/23)

光文社文庫の上の3冊はゴルフ小説と言っても間違いはないですが、角川文庫の下の2冊は短編集の中にゴルフに関する編があったので、ワシは強引にゴルフ小説として分類しています。(笑)

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内容は個人的には、「あの虹に、ティー・ショット」と 「バンカーなんか怖くない」が一番面白くて、その後の作品からは段々と面白くなくなるので、かつてこのブログで、喜多嶋隆さんに「あの虹に、ティー・ショット 」・「バンカーなんか怖くない」の主人公ユウちゃんのその後を描いた続編を希望します!と書いたこともあった。

で、この小説なんですが、喜多嶋ゴルフ作品には珍しいサスペンスなんですが、著者のあとがきによると、「これはゴルフ小説ではなく、凶悪犯に命を狙われた少女と、彼女を守る青年の愛と闘いを描いた小説」とのこと。

主人公は母子家庭で小学生から練習場でバイトをしながらトップアマになった芯の強い高校3年生夕花18歳。
そして、その夕花を狙う見えない敵から守るのが、プロテストを3回落ちた正義感の強い研修生哲也23歳。

やっぱり喜多嶋さんのゴルフ小説の主人公は定番の少女ですな。
性格設定とストーリー、そしてラスト、全体的に少し飽きて物足りないが、読後に爽やかな風が吹き抜けるわけで、え~やっぱり喜多嶋隆作品です。(笑)

犯人の偽装工作や、ゴルフトーナメントの中でのライバルとの番手の駆け引きなど、内容的にベタですが、それ以前に、前夜祭&ホテル&最終日TV中継など、こんな派手で大規模なアマチュアの大会あるのか?という疑問や、その他ゴルフに詳しい者には強引なゴルフ描写が多いのが少し興ざめかな?

ただ、よく考えれば喜多嶋作品にはコアな固定ファンが多く、ファンは新刊は必ず買うんで、そのへんはノープロブレムでしょうな。
ワシみたいなゴルフに詳しい辛口派は、その心配の前に喜多嶋作品は読まないでしょうしね。(笑)

確かにゴルフは、緊張と不安、そして最後にはちゃんとキッチリした結末があるので、まさにサスペンスといっても過言ではない。
だけどこのラストはサスペンスとしては軽すぎて物足りないな。

ということで、出来のレベルは、これも「あの虹に、ティー・ショット」と 「バンカーなんか怖くない」には及びませんな。
だからユウちゃんのその後を描いた続編を書いて!って何度もしつこく書いてるのですが(笑)、


え~ワシのこのゴルフ本の評価は、残念ながら★★★です。(満点は★5つ)


それから描写で少し違和感を感じたのが、柔らかいグリップでのアプローチが天才的に上手い理由が、事故死した寿司職人の父親から教わった寿司の握り方にあるなんていう、少し強引な設定もありました。(笑)

それと主人公の名は中里夕花ですが、どうもワシは女子高生ゴルファーの永井花奈ちゃんが少しイメージされてるような気がするんだな。主人公夕花のお父さんが寿司屋、花奈ちゃんはお父さんがラーメン屋という同じ食の職人同士だしね。

ただ、主人公は日本女子アマもとった女子高校生ですが、断じて「勝みなみ」のイメージじゃないことだけは強調しておきます!!(笑)
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