18日の日曜日は昼から親戚が来るってんで外出禁止を言い渡されて、大人しくテレビを見ていた。
そうしたらたまたまNHKで日本オープン最終日を生中継していたので観たわけです。

結局、小平智(26)が大会連覇を狙った池田勇太(29)との激闘を1打差で制し通算13アンダーで初優勝。13年の日本ツアー選手権に続くメジャー2勝目、ツアー通算3勝目。昨年の雪辱を果たすとともに、元賞金女王の古閑美保さん(33)と交際後初の優勝となったわけです。

久々にNHKのゴルフ生中継をじっくり見たけど、小平・池田の息が詰まりそうな死闘も面白かったし、日本アマ高2の金谷クン、アダム・スコットなど脇役も十分の存在感だったので満足でしたな。

しかし、優勝の前に、小平智が2日目に日本OP新記録“62”を出して、その「勝負脳トレーニング」のことが話題になっていた。



“なぜ日本人はダメ”小平智が気づかされた殻を破る方法  2015年10月18日19時48分
<日本オープンゴルフ選手権競技 最終日◇18日◇六甲国際ゴルフ倶楽部 東コース(7,394ヤード・パー72)>

【『日本オープン』で池田勇太との激闘を制し、ツアー通算3勝目・メジャー2勝目を達成した小平智。世界へ打って出ることを渇望する26歳は、自身の殻を破るべく“勝負強さ”をつけるため、新たなトレーニングを取り入れている。

 小平がここ1か月間取り組んでいる“勝負思考”の鍛錬が最終日での痺れる展開でも活きた。“脳をコントロール”するための指導をあおっている脳神経外科医の林成之先生からは「“最後に優勝カップを持っている姿をイメージしろ!”」とアドバイスされ、試合中はずっと優勝することだけを考えていたといい、トータル13アンダーで並んだ最終18番も「昔の自分なら“パーでしよう”と守りに入っていたけど、今は“絶対にバーディを獲って決めてやる”と思えるようになった」とここ数か月でメンタル面が著しく成長していると実感している。

 “脳の指令を操る”指導を受けた際に感じた日本人選手と海外トッププロの思考の差。「バーディをご褒美と感じたら次にボギーが出る確率を数字として出してくれたり、“バーディで嬉しいと思ったらダメ”獲って当たり前を思わないといけない”ということを漠然としたものではなく、データで提示してくれる」。日本人はバーディを獲ると安心してしまう。連続バーティを生み出せるのは世界的なプレーヤーとは根本的な差が存在することを知った小平は意欲的に新しい理論を学んだ。

 以前から自身のゴルフに対する閉塞感を払拭するために様々な人の意見を聞いていたが「ユーチューブでジャンボさんが出演した“情熱大陸”を見て当時の心境を想像したり、(片山)晋呉さんに“出すぎたクイは打たれない”という言葉をもらったりして、(トップ選手は)自分に自信を持っているなとは思っていた」がそれを“1本の線”につながった。交際中の元賞金女王・古閑美保にも活躍当時の心境を質問して、彼女の考え方に当てはまったものはすぐに取り入れたという。

 殻を破りたいという願いの源泉は「世界を目指す日本人が少ない。もっと上手くなりたいと思う若手が増えて欲しいし、先陣を切ってやりたい」という考えだ。松山英樹、石川遼、そして34歳でPGAツアー挑戦を果たした岩田寛を「凄いと思うし、自分も負けたくないという気持ちがモチベーションになっている」と話す小平は、20代中盤の自身がもがくことで、国内ツアーで満足しようとする下の世代をどんどんと引っ張りあげたいと感じている。

 『日本オープン』優勝での5年シード、そして『全英オープン』出場権で得たことで「また世界に挑戦できるのは嬉しい。海外の試合に積極的に出て行きたい」と、2013年にコテンパンにされたという海外メジャーへのリベンジや、将来的な海外進出を描くことができる。後天的に“日本人離れした思考”を取り入れた小平が、海外で成功を収めれば明確なモデルケースになるだろう。】



これは自称ゴルフ書評ブロガーとして、この林 成之著「<勝負脳>の鍛え方」を早々に読まねばと思い、読むことにした。

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「<勝負脳>の鍛え方 (講談社現代新書) 新書」
林 成之 (著)

講談社刊 2006年10月

<内容>
「もう負けたくない!脳外科の第一人者が贈る強く、しぶとく戦うための処方箋。

スポーツで、仕事で、勉強で、あなたがいままで負けていたのは脳の使い方が悪かったからだ。
人間の脳の仕組みを知り〈勝負脳〉を鍛えて人生を変えよう。脳外科の第一人者が贈る処方箋!」

<目次>
序 章 脳を知れば勝てる
第一章 脳はこんな働き方をしている
  1 「意識」「心」「記憶」は連動している/2 イメージ記憶とは何か/3 こうすれば頭はよくなる
第二章 これが勝負脳だ
  1 「心・技・体」の落とし穴/2 勝負脳を全開させる九つの秘訣/3 人間は勝負を通して成長する
第三章 「心・技・体」を科学する
  1 試合に勝つための「心」/2 試合に勝つための「技」/3 試合に勝つための「体」

<著者略歴/林 成之>
「1939年富山県生まれ。日本大学医学部、同大学院医学研究科博士課程修了後、マイアミ大学医学部脳神経外科、同大学救命救急センターに留学。1989年、日本大学医学部付属板橋病院救命救急センター科長に就任後、長きにわたって救急の患者たちの治療に取り組み続け、その間、数々の画期的な治療法を開発して大きな成果をあげる。なかでも多くの脳死寸前の患者の生命を救った脳低温療法は、世界にその名を知られる大発見となった。日本大学医学部教授、マイアミ大学脳神経外科生涯臨床教授を経て2006年、日本大学大学院総合科学研究科教授」




しかし、このタイトルは放送終了と同時に浮かんだんだが、
この本を事情があってなかなか読めなくて、この話題は旬が過ぎてしまった気もするが(笑)


この本を読む前に、同じく脳外科の権威である大井静雄先生が2009年に書かれたGD社の「痛快!ゴルフ勉強法。―「ゴルファー脳」を味方につけてうまくなる」 を読んだことを思い出したが、
golfnou.pngワシは今迄プロが優勝した要因の本をいろいろ読んできた歴史があるんだな。

まず「女子プロが優勝の要因に挙げた本」 と、そして横峯さくらの好調を支える要因になった本 「あなたは絶対!運がいい」 と、一番最近では「成田美寿々メジャー優勝の3つの要因」など書いてきた。

こういう優勝の要因になった本は、ゴルフ本書評ブロガーとして旬な時に読まないといけないのだが、なんせ夜は睡眠作用のある痒み止め薬を服用してるので、すぐ瞼が重くなり、かといって昼間はストレスのたまる仕事。ブログ書くのもなかなか大変ですわ。

ただ、この本の感想の前に、ワシは優勝の要因は、「古閑美保あげまん説」の方がなんとなくわかりやすいような気がして納得してたんだけど(笑)、彼女が過去に西岡、ダルらプロ野球選手と付き合って頃も、彼らも好調だったわけで、ワシは年上の元賞金女王経験者からの精神的・肉体的支えがあってのメジャー優勝だったんじゃないかと思いますね。

かつての男たち、阪神西岡なんてモデルと別れて私生活も野球もグチャグチャだしね。まぁダルはスターの星の下に生まれてるからまずまず順調だけどね。

kodairamiho.png

この「あげまん説」に対して、もう一つの本流の要因説である「勝負脳」のこの本を早速読んでみた。

そうすると、この林先生の本は、今までよくあるポジティヴ思考のメンタルトレを医学的に解説した本ではなく、脳神経外科医の立場で脳内を色々研究した脳生理学的見地で書かれた本なので、今までの脳メンタル本とは異質の本であり専門的でした。

それに著者林成之先生は脳低温療法を開発した脳神経外科の権威でありながら、一流スポーツ選手(北島康介選手他)への「脳のコントロール法」を指導され色々実績も出されている方なので、切り口がなかなか興味深かったですな。

読んでみると、確かに説得力もあり、また?なところもありますが、脳神経医学からの「心・技・体」の切り口もなかなか面白かったです。


この本の林先生の説としては、スポーツには運動能力と運動神経と運動知能(頭を使って運動能力と運動神経を高める知能)が必要として、知能獲得の段階としては、①記憶する能力(記憶を脳に取り込む能力 ②イメージ記憶を作る能力(知識を脳内で再構成する能力)③表現能力(表現する多重知能の能力) ④独創性や想像力を生み出す能力(独創的創造能力)の四つの段階があるという。

つまり知能の進化は「ものを覚え、忘れた情報を脳内で再構成して、その内容を表現して、そこから独創的な想像力を生み出していく」ということで、「運動する知能は③の表現知能に属する」らしいです。

また、筆者独自の「モジュレーター理論」により、「意識」・「心」・「記憶」が連動した、脳のイメージ記憶でスポーツの動きが向上することを、「バッターはなぜ豪速球が打てるのか?」、「マイケル・ジョ-ダンのゴールインするという予知能力」、「パットは転がり方をイメージして打てば成功する」、そして「外科医の手術」などの例で解説していて、なるほどと納得しました。

また記憶が頼りないものである以上、「イメージ記憶」という記憶と連動させる心を働かせるのが記憶の強化法であり、
心・技・体ではなく科学的な勝負脳には、サイコサイバネティックス理論が必要と提唱しています。

現状維持は衰退の始まりで、目的を達成するのは、何を考え、何をしたらいいのか、脳内の習性を元にその考え方を導き出すのが必要で、①目的と目標を明確にする、②目標達成の具体的な方法を明らかにして実行する、③目的を達成するまで、その実行を中止しないと説いています。

そしてゴルフの例で言えば、パッティングではカップインではなくボールの転がり方をイメージ記憶するのが①で、つまりカップインは最終的な目的。そしてどのようにボールを転がすかは目標。どのように入れるかという目標に気持ちを集中させることが大切だとしています。

また勝負脳を全開させる九つの秘訣として、

■サイコサイバネティックス理論を応用せよ
■最初から100%集中せよ
■相手の攻撃は最大のチャンス
■相手の長所を打ち砕け
■相手の立場になって勝ち方のイメージをつくれ
■脳の温度上昇に注意
■脳の疲労は勝負の大敵
■勝負中にリラックスするな         
■緊張しすぎたときの対処法として、
  ・副交感神経の機能を高める(呼吸法ー長く吐き出し腹筋を締める)
  ・伸筋と屈筋の協調を意識する(ゆっくりとテークバック、大振りしない)
  ・笑顔を鍛える
  ・結果を意識しない                  これら9項目を脳外科的に解説。


そして「心技体」の科学的考察として、「日本人は勝負弱い民族で草食動物なので団体競技は得意」とか、「日本人は目的より目標」分析しています。これはどうなんでしょう?脳科学から飛躍してますが。

また「運動神経は空間認知知能と連動する」ということで、
性格を明るく前向き思考、常にやる気を持って、何事にも気持ちを込めて、何に対して勉強し楽しむ気持ちを持ち、感動と悔しさを大切にして、集中力を高め、決断と実行を早くする。この7項目のレベルアップを心がけ、人間性を高めることで運動神経が良くなる。としています。

そして体に良い姿勢として、
・足を主体に使うスポーツは左右肩甲骨の間の胸椎とそれに付着している筋肉がまっすぐに伸びる      
・腕を主体に使うスポーツは肛門近くの尾骨のバランス姿勢とあごの向きと目線を正しい位置に保つ


なんか、この本に書いてる内容をただ単に書き写したような書評になってしまったが、この本は新鮮で面白かったんだけどね。ただそれもこれも仕事のストレスで、この本の解説のように心が記憶と連動していないために、こんな不本意な感想になったのかも知れない。(汗)

唯一断言できるのは、同じゴルフ脳本でも、GD社の大井静雄先生の本よりは内容は上ということです。専門的です。

この本は9年前に出た本であり、どちらかと言えば、小平智プロが教わっている具体的なことは、この本より直近に出た勝負脳の進化系である著作を読んだ方が良かったかもしれないと思いますね。

まぁ仕方ない、ここで書いておかないと話題が旬を過ぎるので(いやもう旬は過ぎてるかも?)、

え~遺憾ながら、満足にこの書評を書けなかったので、ワシのこのゴルフ本の評価は★★★とします。(満点は★五つ)

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