え~今まで、何度も「もうない、ダメポ」とボヤキながらも、
以下のように、こつこつと、300、400、500、600回と、このゴルフ本書評コーナーを細々と続けてきました。
(いつもボヤいてるけど、意外にネタには苦労していないかも?www)

2016 05.27 ゴルフ本書評コーナー600回記念で、珍本「GOLF ゴルフ 本」
2014 12.29 「ゴルフ本書評コーナー500回達成と、平成26年10月~12月期+平成26年度書評まとめ」
2013 05.04 ゴルフ本書評コーナー400回記念「ゴルフ本マイベスト10」
2011 07.26 読むゴルフの楽しさを教えてくれた想い出のゴルフ本3冊 *300回記念

で、今回でこのゴルフ本書評コーナーが666回になるにあたり、その記念の本は何にしようかと迷った。
というのも、記念なんでそれなりの風格のある本にしたかったからね。

そこで、作家源氏鶏太さんの42年前の「怨と艶」のなかのゴルフな小説「黒いゴルフボール」にしたわけです。
なお当然ながらこの短編集「怨と艶」は全編読んでます。


え~ただこの「怨と艶」は古すぎて表紙カバーがない状態でしたな。(図書館から借りた)

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「怨と艶」                           
著者/源氏鶏太 出版社/集英社 1975年(昭和50年8月)


<目次>
「瓶の中の男」
「みだらな蝶」
「お待ちしていました」
「二つの顔の女」
「鎮魂の川」(「週間小説」
「怨と艶」
「社長夫人になった女」
「黒いゴルフボール」
あとがき

<著者/源氏 鶏太(げんじ けいた)>
「1912年(明治45年)4月19日 - 1985年(昭和60年)9月12日 )日本の小説家。富山市出身。旧制富山商業学校(現・富山県立富山商業高等学校)卒。本名、田中富雄。ペンネームの由来は「平家より源氏が好きなこと」と「『鶏』という字が好きで、『鶏太』とすると、昔の武士の名前のようになる」という理由。富山商業を卒業,大阪の住友合資会社に入社。勤続25年余のサラリーマン体験を生かし,ユーモアとペーソスに富むサラリーマン小説を書き、26年「英語屋さん」などで直木賞。サラリーマンの哀歓をえがいた「三等重役」で流行作家となった。46年「口紅と鏡」「幽霊になった男」で吉川英治文学賞。」




ワシは今まで源氏鶏太さんの本は一冊も読んだことがなくて、作家イメージとしては漫然とサラリーマン小説家だと思っていたのだが、この「怨と艶」はミステリー小説、というか怪奇小説集でした。特に霊とか怨念とかが絡んでの。

著者本人によるあとがきによると、『本書は昭和49年4月に出版した「東京の幽霊」(文藝春秋社)に次ぐ第36冊目の短編集であり、本書には妖怪変化の出てくる小説ばかりが集めていて、最近はこういう小説しか書いていない。過去、妖怪変化の出てくる小説を 20編くらい書いていて、そういう小説をもう10編ぐらい書くつもりです。 その理由は、一口にはいえませんが、結局、書きたいからということになります。』と語っています。

そしてこの短編集は昭和49年~50年に「週刊小説」、「小説新潮」など当時の雑誌に掲載したものをまとめたものであり、唯一ゴルフに関係ある「黒いゴルフボール」は「小説現代」昭和50年1月号掲載とのこと。

またゴルフに関して言えば、著者源氏鶏太さんは、「文士のゴルフ―丹羽学校三十三年の歴史に沿って」を読むと、 戦前・戦中派の文士を中心に、昭和37年から校長丹羽文雄で文壇のゴルフグループだった「丹羽学校」で柴田錬三郎、阿川弘之、石川達三などと並ぶ中心メンバーだったらしいので結構ゴルフ好きと思われます。


え~このゴルフな小説「黒いゴルフボール」のストーリーは、40年ぶりに同窓会の案内が来て、「会員近況のしおり」を読んだ会社員の風間が主人公。

40年数年ぶりの同窓生達の近況の様子はなんとか生きてきた深い感慨をもよおさせたが、ただ黒沼のところにはただ一言「幽霊。」と書いてあった。風間はその二文字を見た瞬間に何者かの幽霊に取りつかれたような気持ちになったのである。

その黒沼は学生時代の実弾軍事教練のときに山の中の射撃場で、冗談で射ったら本当に実弾が出て親友だった柿沢の頭を打ち抜いて即死させた暗い過去があった。偶然に故郷T市に出張になった風間は特急列車で偶然にその黒沼と一緒になった。そこで「しおり」の「幽霊」の意味を尋ねると、「書いた覚えがない。知らない」という。そこでゴルフの話になり、黒沼が最近できたゴルフ場の7番谷越えショートで必ずスライスして右の陰気な幽霊でも出そうな林の中にボールが行くと話になり、風間は一緒にゴルフをすることにした・・・・・。というお話。

怪奇小説にネタバレはダメなんですが、まぁまぁの読める内容でしたな。
タイトルの黒いゴルフボールの意味は文字通りの意味でしたね。(笑)

そして、これ以外の作品は女性がらみの怨念話でしたね。

●十年前に別れた女が死んで葬式にいったら彼女の死霊に憑かれた男
●昔、出世のために捨てた女から50年ぶりに連絡があり会った男
●十年前に心中したが卑怯な方法で一人だけ生き残った男に近づいてきた女
●急に女が首を絞めに来ると精神病を患った婚約者には絵画の中の女
●関係を持つ男が次々死んでいく死霊がついた女に妻の仇を頼む男
●死んだ社長の2号だった女性に対して、妻の怨霊
●恋人を社長の後妻に勧めた後に自分の妻とその元恋人が呪いあう

まぁ源氏鶏太氏が「こんな妖怪変化の小説を書く理由は一口には言えませんが、結局、書きたいから。」と語ってるのも、結構怪奇的な匂いもしますが、タイトルの怨は怨念であり、艶はつややかで美人の女性が登場するので、オンとエンの韻もあってつけられたのではないかと思われます。

え~ワシのこのゴルフ本の評価は★★です。(満点は★3)

今回666回を迎え、これからもネタがつきるまで細々書いていきまっせ!(笑)


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