入院中に知人友人たちが見舞いで色々雑誌を差し入れしてくれた。


基本的には週刊誌やマンガ誌なんだが、ワシのゴルフ好きを知るゴルフバカどもは当然のことながらゴルフ関係の雑誌を差し入れしてくる。


読んだら結構処分したが、今手元にあるものは
入院雑誌

「いつまともに歩けるかわからん、ましてやゴルフなど当分出来やしねえのにゴルフの雑誌なんか差し入れしやがって」と文句を言えば、早く治したいという気持ちを持たせる意味だと言ってたが。(笑)




何もすることがないので入院中はよくテレビを見ていたら、
9月11日の公開のこの映画が、9月6日に『第34回モントリオール世界映画祭』で主演の深津絵里が最優秀女優賞を受賞というニュースが入ってきた注目の映画が「悪人」だ。

しかし、センスの良い知人は差し入れが違いますな。

別に何も指定していないのに、この話題映画の原作小説を差し入れしてくれました。

で、その日の夜4時間をかけ一気に読み終えたわけだ。ヒマだから。(笑)


悪人(上) (朝日文庫)悪人(上) (朝日文庫)
(2009/11/06)
吉田 修一

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悪人(下) (朝日文庫)悪人(下) (朝日文庫)
(2009/11/06)
吉田 修一

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2006年3月24日から2007年1月29日まで朝日新聞にて連載され、2007年に朝日新聞社より出版され第34回大佛次郎賞と第61回毎日出版文化賞をダブル受賞。2008年度本屋大賞第4位という本。

<内容紹介>
福岡市内に暮らす保険外交員の石橋佳乃が、携帯サイトで知り合った金髪の土木作業員に殺害された。
二人が本当に会いたかった相手は誰だったのか? 佐賀市内に双子の妹と暮らす馬込光代もまた、
何もない平凡な生活から逃れるため、出会い系サイトへアクセスする。
そこで運命の相手と確信できる男に出会えた光代だったが、彼は殺人を犯していた。
彼女は自首しようとする男を止め、一緒にいたいと強く願う。
悪人なのか? 事件の果てに明かされる殺意の奥にあるものは?
毎日出版文化賞と大佛次郎賞受賞した著者の最高傑作、待望の文庫化。

<内容>(「BOOK」データベースより)
九州地方に珍しく雪が降った夜、土木作業員の清水祐一は、携帯サイトで知り合った女性を殺害してしまう。母親に捨てられ、幼くして祖父母に引き取られた。ヘルス嬢を真剣に好きになり、祖父母の手伝いに明け暮れる日々。そんな彼を殺人に走らせたものとは、一体何か―。



ワシは最近小説を全然読んでいないので知らなかったが、
作者の吉田修一さんって有名なんだな。ボリボリ。

ワシが読んだのは上の写真の文庫本で上巻は妻夫木、下巻は深津絵里が表紙になっている9月11日ロードショーという映画告知タイアップのブックカバータイプの文庫本。

これは第8刷で2010年8月30日発行分(第1刷は2009年11月30日)で100万部突破書いているからすごいことだな。で今日HP確認したらもう210万部突破してた。(笑)
これも映画賞効果だな。「おくりびと」と同じような相乗効果。

よくよく見るとこのブックカバーは2重になっていて、今までのブックカバーの
上に重ねて映画タイアップ編カバーをかぶせてあったんだな。

で、変わっているのが、そのカバーの裏側に原作・脚本の吉田氏と監督・脚本の李相日氏との「悪人を映画にするということ」の特別対談が収録されていることだ。なかなかこれは変わった趣向で面白い。


感想の前に、上巻が
第1章 彼女は誰に会いたかったか? 
第2章 彼は誰に会いたかったか?
第3章 彼女は誰に出会ったか?

下巻が以下の3章
第3章 彼女は誰に出会ったか?(承前)
第4章 彼は誰に出会ったか?
第5章 私が出会った悪人

最後の5章だけ私(馬込光代)の目線ということになっているのも重要なポイントだな。



え~、この本は感動作とか問題作とは違う範疇で語られるべき本ですな。


ただやっかいなのが、ワシの場合は入院中で当然映画は見ていないのが、映画の事前知識が頭にあってキャストを知っているために、小説の登場人物のイメージが映画での俳優イメージとダブっちゃうという問題だった。これはイメージはビジュアルがあるほうが強いって人間の本性なんでしょうな。

例えば主人公のばあさん役樹木希林や殺害された女性の父親役柄本明なんかは映画のシーンとあいまって非常に適役というかセリフまでお二人の声で聞こえたな。(笑)


最初に映画の好評価という話題から原作を読んだ人間だから仕方ないかな?(笑)
だから深津絵里の光代が半分ぐらいまで出てこないのが意外ですが。


内容的には、小説の舞台が田舎なのが良いな。田舎に住んでいる人間にはよくわかるな。

田舎の地域の閉鎖性・閉塞感・家族の重さ・変化のなさなどと九州では都会である福岡の対比と、誰が悪人なのか誰でも悪人になりえる怖さと、平凡な生活なゆえに一度の愛にのめり込んでしまう危うさ。。。


「きっと私だけが。一人で舞い上がっとったんです。
 佳乃さんを殺した人ですもんね。私を殺そうとした人ですもんね。
 世間で言われとる通りなんですよね?あの人は悪人やったんですよね?
 その悪人を、私が勝手に好きになってしもうただけなんです。
 ねぇ?そうなんですよね?」
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コメント

Re: Re: 入院中の差し入れの一つが小説「悪人」

> 映画観ただけですが。。。
> 誰が悪人なのか何が悪なのか私にもよくわかりませんね。
> これは悪人というか誰もが持ち合わせているどうしようもない孤独感を描いているような映画でしたにゃ。
>
> 周りから取り残されたようなさびしさ⇒人恋しさ?
> 孤独感や閉塞感や苛立ち感、抜け出したい、でも他人にはそれを見透かされないよう生きている毎日。
> 誰も私をわかってくれない、そりゃそうでしょう。
> でも何かにすがりたい。
>
> このどうしても埋められない何かは生きている間永遠の存在なんでしょうねぇ。。。
> って、なんのこっちゃ(笑)
>


Ruiさん、謙遜されていますが、Ruiさんの「悪人」の映画評はなかなか素晴らしいですな。
こんなところに書かないでもっとこんな文章書けば良いのに。
特に自分のブログに映画評として。(笑) 

URL | dell92 ID:-

Re: 入院中の差し入れの一つが小説「悪人」

映画観ただけですが。。。
誰が悪人なのか何が悪なのか私にもよくわかりませんね。
これは悪人というか誰もが持ち合わせているどうしようもない孤独感を描いているような映画でしたにゃ。

周りから取り残されたようなさびしさ⇒人恋しさ?
孤独感や閉塞感や苛立ち感、抜け出したい、でも他人にはそれを見透かされないよう生きている毎日。
誰も私をわかってくれない、そりゃそうでしょう。
でも何かにすがりたい。

このどうしても埋められない何かは生きている間永遠の存在なんでしょうねぇ。。。
って、なんのこっちゃ(笑)
 

URL | Rui ID:mQop/nM.[ 編集 ]

Re: Re: 入院中の差し入れの一つが小説「悪人」

> 今一番楽しみなゴルフ漫画はキングゴルフです。
> 連載分ではようやくイメージとスイング結果が一致してきたところです。
> 新・千里の道も通算では長い漫画ですね。研修生時代のエピソードは忘れてしまってますけどね。

キングゴルフは連載は読んでないです。
単行本で読むくらいかな?まぁまぁとは思いますが。
千里の道は面白くないですな。連載長いだけがとりえです。
どちらかといえば原作者が嫌いです。(笑)

URL | dell92 ID:-

Re: 入院中の差し入れの一つが小説「悪人」

今一番楽しみなゴルフ漫画はキングゴルフです。
連載分では
ようやくイメージとスイング結果が一致してきたところです。
新・千里の道も通算では長い漫画ですね。研修生時代のエピソードは忘れてしまってますけどね。

URL | SHOSIN ID:wLMIWoss[ 編集 ]

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